テキスト:ステファノ・ジュリアーノはメッシーナ生まれ。早い時期からソリストとしてあるいはピアノとのデュエットでコンサートを重ねてきた。メッシーナの『Estro armonico(調和の震撼)』室内楽オーケストラのバイオリン奏者を務め、アンサンブルでも演奏してきた。

A.サルヴァトーレに師事して1992年に聖チェチリア音楽院のヴァイオリン・室内楽科を高得点で卒業。同音楽院では2年連続でソリストとしてサンタ・チェチリア・オーケストラと共演:1年目はモーツァルトのヴァイオリン協奏曲K218ニ長調、翌年はヴィエニャフスキのヴァイオリン協奏曲第1番嬰ヘ短調。

これまで参加したヴァイオリン・コンクールは多岐にわたる。“第4回ジェノバ弦楽器コンクール(1)”、“第2回カポ・ドルランド若手音楽家コンクール(1)”、“第2回ターラント有望若手コンクール(1位、奨学金獲得)”、“第2回ヴァンナ・スパダフォーラ若手ソリストコンクール(1位、奨学金獲得)”、“カーリアリ・E.ポッリーノコンクール(2)”、“ヴィットリオ・ヴェネト学生ヴァイオリンコンクール(1986-87年度第3)”。また、A.G.MUS(若手音楽家協会)のフレジェーネ及びティヴォリ地区主催のコンサートでは複数年ソリストを務め、ローマのモンテチトーリオ・クラブのコンサートでも演奏している。

ステファノ・ジュリアーノはI.U.C.ローマやパレルモ“音楽友好協会”など著名な機関のコンサートでもソリストを務めた。

ジュリアーノはW.ブロツキーの下で無伴奏ヴァイオリンやヴァイオリンとピアノのための曲(室内楽)のソリストとしてレパートリーを着実に増やし、イタリア全国から選ばれて、2年間“夢見るヴァイオリン”マスタークラスに入る。その後ポルトグルアーロの音楽学校ではP.ヴェルニコフの下で、また数年間クレモナのW.シュタウファー音楽院S.アッカルドに師事して完成度を上げていく。ヴィオラ科を終えたのち、最高点でヴァイオリン科レベルII (室内楽)の修士課程を卒業。ちなみに卒業論文のテーマは1900年代の室内楽。

さらに、音楽教育学コース(中学校の楽器専攻科向け)・レベルIIの修士課程を卒業。

現在は無伴奏ヴァイオリン及びピアノとのデュエットのソリストとしてコンサート活動を行っており、そのレパートリーは1700年代から現代音楽まで幅広い。